UST規格の チューブレスタイヤ

USTチューブレスタイヤのはめ込みが非常につらい、ビードも上がらない、あきらめて自転車屋に持ち込んだ、などという話を時々ネットで読む。
本当だろうか?




  1. はめ込みについて
    UST規格のチューブレスタイヤは、ビードを傷めると即空気漏れにつながり、修復不能になるため、はめ込むにはタイヤレバーを使用しない、という原則がある。というかタイヤレバーなど絶対に使うな。使う必要もない。説明書には、石けん等で滑りをよくするとはめやすいとある。滑りが良いと、はめ込みやすいだけでなく、ビードが楽に、また、均等に上がりやすいという利点があるので、タイヤやリムを傷めないのであれば、潤滑剤を積極的に利用すべきである。
    私はこれ。
    kure シリコングリースメイト
    こいつを食器洗い用スポンジにスプレーし、ビードに薄くまんべんなく塗る。アホみたいに簡単にはまる。中性洗剤の場合、水分が飛ぶと潤滑性が落ちるが、シリコングリスは乾燥とか関係ないので、ごく薄く塗ってゆっくり作業ができる。2.4インチのタイヤが1分ではまる。
    これのいいところは、片方のビードをはめた後でラベルの位置合わせができるところ。それでいて走行中にタイヤがずれることはない。Mavic XM819とContinental Race King 2.2との組み合わせにおいて、2年で空気漏れスローパンクはゼロ。これに限らず、合成ゴムに対する攻撃性がない潤滑剤であれば問題ないだろう(シリコングリースメイトは、天然ゴムとシリコンゴムには使用不可)。
  2. ビード上げについて
    一度に大量の空気を注入できるポンプを使えば良い。コンプレッサーは不要。
    私はこれ。
    JoeBlow Mountain
    ポンピングにはそれなりの力が必要で、片手で入れる前提にはなってないみたい。
    両側のビードをリムにはめたら、少し押さえつつ床の上でタイヤを1周させる。終わったらポンプの口金をバルブにはめ、一気にポンピングを行う。15PSIを超えたら、じわじわと、ビードラインが上がり切る音(例のパチン音)を聞きながら40PSIまで上げ、すべてのビードラインが適切な位置にあることを確認して作業終わり。ここまでで約5分。一晩放置し、スローパンクしていなければ完了。乗るときには適切な空気圧に調整する。
要は、いい道具をそろえて適切に使えば誰でもはめることができるということ。
今回紹介したフロアポンプを買う前は、パナレーサーの携帯用ポンプを使っていた。これだと慣れない頃は20分くらいかかった。一度に入る空気が少なすぎて、15PSIに達する前に、入れるそばから空気がどんどん漏れていくので、チューブレスタイヤなどやめようかと思ったくらいだ。

ロードバイクの場合は適正空気圧が違うだけで、要領は変わらんと思うが、やったことがないのでわからん。

繰り返すが、ポンプは高圧ではなく高容量のものを。ビードはきちんと潤滑する。コンプレッサーは不要です!


[2011/10/22 追記]
で、出先でのパンク修理を想定して、久々に携帯用ポンプ「Topeak Mini Morph」でやってみた。やはり、これはつらい。40PSIまでやっぱり20分かかった(つまり進歩がない)。とはいえ、実際にパンクした場合はタイヤの修理はせずに予備のチューブを使うつもりだが。
このポンプは軽くて小さい割に、パナレーサーのポンプより楽に空気圧が上がったのは驚き。かかった時間は変わってないが。

4 件のコメント:

  1. はしめまして。すばらしい内容ですね。
    ちょっと教えていただきたいのですが、
    「Mavic XM819とContinental Race King 2.2との組み合わせにおいて、2年で空気漏れはゼロ。」
    と書いてありますが、空気は全く漏れないのでしょうか?
    それとも、時間とともに自然に空気圧はすこしづつ落ちていくということなんでしょうか?

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    1. すいません、「空気漏れゼロ」なんて、どうもおかしなことを書いてますね。実際は、2年間使ってみて、Mountain King II みたいな漏れはゼロ、です。個体差はあるのですが、手持ちの Mountain King II は、一晩で10PSI以上抜けます。Race King は、1~2PSI程度でした。
      つまり、Race King であっても抜けるということです。

      ご指摘ありがとうございます。修正しておきました。

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  2. そうですよね!(o^。^o)
    でもシリコングリースメイトよさそうですね。
    僕も一度試してみます。
    あと他のところに書いてあったように、事前にちゃんとホイールとタイヤを
    洗ってみます。

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    1. 寝ぼけてました!お恥ずかしい限りです...。
      「チューブレス」でも、USTなら簡単なのですが、TLR(チューブレス・レディ)にはいつも手こずります。昨夜も大汗かきながらフロアポンプで必死に空気を入れてました。2本で1時間くらい。その後USTの作業をしたときには簡単すぎてほっとしました。

      グリスは、最近使い切ったのでチューブ入りのペーストを買いました。飛び散らないのでこちらの方が扱いが楽です。

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