ホイールを組み立ててみた

梅雨が明ける直前にブツがそろったので、とりあえずこれを、
このようにした。


  1. 事前学習
    まずはホイール組の達人DVDをもう一度見直す。これは3年前に購入し、途中で挫折したものだ。その他、ネットで調べられるだけの情報は手に入れる。
  2. スポーク長
    スポーク長計算は定番のDT Swiss の Spokes Calculator。
    面倒くさい計算はこいつがやってくれるのだが、ハブの寸法がシマノの取説やサイトを見ても分からない。ノギスではかればいいのだが、直角を出すのが大変下手くそなのでネットで見つけたものを入力。

    ERDは、Spank の製品仕様から。Spank では、"ERD++"という表記を用いており、これはリム内径+リム厚みを指す。従って、今回使用したリムの "ERD++" が 528mm なので、ニップルヘッド長(1.5mmx2)を加算して531mmとなった。

    ニップルヘッドは、リム表面からニップルの溝底面までの長さ。リムは二重構造になっているため、ニップルをリムに差し込んだ状態では容易に計測できないので、ちょうど良い穴の開いた定規にニップルを差し込んで計測した。
    写真のニップルは Sapim Secure Lock(SILS)

     これで前後とも3クロスとするので、258mm/260mmを買えば良いことが分かった。
  3. スポーク
    強度と質量のバランスが良い DT Swiss Competition に決定。白ベースに黒を入れたかったのだが、白の価格が非常に高い(250円弱/本)こと、また、スポーク同士の接触により塗装が剥離するということだったので、黒ベースに白を入れることにした。
  4. ニップル
    ニップルはは、緩み止め塗布済みの DT Swiss Pro Lock(真鍮製)に決定。潤活用にシリコーングリスを塗りたくる。
  5. ハブ
    Shimano HB-M988とFH-M985を選択。カップ&コーンを試してみたかったのと、Ice-Tech Freeza を使いたかったため。いい加減、シマノは6穴で最上級グレードのローターを出せってんだ。センターロックが使えるハブなど、DT Swiss くらいしか知らん。
  6. 工具について
    振れ取り台は Park Tool の TS-2.2、センターゲージは同じくWAG-4、ニップル回しは何かの通販で無料提供された DT Spokey 旧型。スポークテンションメーターもPark Tool のTM-1。バテッドスポークの計測は目安にしかならないが、そもそも精度が低いツールなので相対値を見るだけなら十分。
    フロントが15TAで、振れ取り台のQRアダプタがなかった。NukeproofのQRアダプタを試したがシマノのハブには入らなかったので、15TAを差し込んで回避。Hopeでも使えたのだが、Shimano とは相性が悪いようだ。
  7. 編み方
    シマノ推奨方式に従い、フロントはいわゆる「逆イタリアン」、リアは「JIS」にした。
ま、後は少しずつやっていけばいいだけで、取り立てて難しい作業はない。「ちゃんと組み終わったらその後は何もすることがないので、とにかくじっくりと丁寧にやるべし」と長瀞の親分から事前に助言を頂いていたとおりにやってみた。
先のDVDでは、スレッドを1山だけ残すという手順になっているが、すぐに抜けない程度までねじ込む程度にする。リアは左右の差が大きいし、シマノハブはフランジに角度が大きめにつけてあるので、この程度にしておかないと先に取り付けた方のスポークがニップルから飛び出し、反対側は逆にスレッドが余ることになる。実際にそうなり、すべてバラす羽目になった(「難しい作業はない」と書いておきながらこういうこともある)。


ホイール組みとは直接関係ないが、チューブレスレディで使う場合はなかなか手強い。Spank のリムは、OohBah という断面が "W" に似た形状で、通常のTLRリムとはだいぶ異なる。スリーブジョイントということもあり、溶接リムのようなおおざっぱな扱いではエア漏れが止まらない。

最初は Stan's のイエローテープ(25mm)を貼り付けてみたが、スポークホールを塞ぐだけの貼り方をしたため、1時間で20PSIほどのエア漏れが。フロントは特にリムの継ぎ目からも漏れている。Spank 純正のテープはCRCで評判がひどかったため敬遠していたが、Spank に問い合わせたところ、やはりそれを使った方が良いとの回答だった。

Spank の Brand Manager である Mike 氏によると、テープは純正じゃなくても、そこらで売っているポリイミドテープを使えば良いとのことで、早速注文。30mで2000円もしない価格で手に入った。
このテープは強度・耐熱性・絶縁性に優れる性質を生かし、精密機器に使用するために開発されたもので、デュポン(日本法人:東レ・デュポン)では「カプトン」として商標登録・販売している。

このテープは American Classic で使っているのを見たことがあったが、こんなに薄いものとは想像していなかった。この薄さは、今回使ったリムには特に有効で、"Bead Bite" である3本の溝を残したまま気密性を確保できる点にある、らしい(Mike氏による)。


とまあ、こんな感じにできあがった。
スポークの色使いについては私の独創ではなく、アメリカの Wheelbuilder.com が販売している製品写真を参考にした(ていうかほぼ丸パクリ)。Wheelbuilder.com の製品写真は非常にセンスの良い配色が目を引く。日本の手組ホイールにもこれくらいのデザイン力が欲しい。
黒28本に白4本。白はパウダーコーディングらしく、通常のペイントより強度はあるが、綾を取ったスポークと擦れ合うことで剥離する。黒の方は剥げない。ガレ場で石がガンガン当たればそれなりに地肌が見えるが、すぐ剥げるとか傷だらけで見苦しくなるというような弱さではない。従って値段を気にしないのなら、あえて無塗装を選択する意味は全くない。どうせMTB、傷が付きやすい部分に傷が付くのを気にするのなら床の間にでも飾っておけば良かろう。


TLRのセットアップにかなり苦労したリムだが、最初から Mike 氏に質問しておけば良かったと反省。こちらの5行くらいの問い合わせに対し、毎回20行以上の長い返信をくれる良い人だ。mtbr のフォーラムによく参加したりと、自社のブランドイメージ維持・向上に抜かりのない できる人物とみた。

Hope Pro 2 Evo


The things you own end up owning you.
 というのは、映画 "Fight Club" の有名な(そして物語の核ともいえる)台詞だ。これを忘れたことはないが、決意を新たにするたび、折悪くセールのメールが来たり、MTBサイトで魅力的な製品紹介があったりする。

ところで、Hope Pro 2 Evo である。どういうわけか、40TのSPハブがついたホイールセットが手元にある。40Tというのは、いわゆるノッチ数のことで、先代の24Tから16T増えている。SPは Straight Pull を意味し、一般的なJベンドではなく完組っぽい見た目になる。

Mavicのような完組ホイールと異なるのは、スポーク数が32本で、スポークとニップルはSapimの汎用品である点。
共通の付属品は、リムデカールが2枚ずつと、スポークとニップルが1セットずつ。フロントホイールはQRで出荷され、15mmTAアダプターが同梱される。

まだ舗装路を走っただけなのでよく分からないが、騒々しいラチェット音は健在である。16T分周波数が高くなっているように感じたが、音量自体はほとんど変わっていない印象だ。

同梱の予備スポークが前後とも同じ長さなので不思議に思い Hope に確認したところ、前後左右すべて同じ 266mm とのこと。よく見るとフランジの高さが左右で異なる。ハブ自体もオフセットしてるのか?

でも、どうやって Sapim Race SP Black 266mm を手に入れたもんだろうか。

つなぎ、を試してみる

シマノは9000系XTRで11速になった。11-40のワイドレシオで、Sramには一歩譲るが、価格面では十分競争力があり、既存のフリーホイールボディがそのまま使える(40Tという巨大なギアに耐えられるかどうかは別だが)。

11速はいずれXTグレードまで下りてくるはずだから、それまではこちらでつないでみよう、という目論見である。

Hope 40T-Rex は、無理せず 40T で抑えている。正式発売前は42Tも予定していたようだが、現行製品には40Tしかない。
パッケージに含まれるのは、40Tのギア本体と20mmのBテンションスクリュー(六角キャップボルト)。ホイールの上に乗っかっているのは34Tの Retainer Ring 、こちらは全く別の製品、同梱されない。これまでの 30T x 36T と比べてややギア比が上がってしまうが、トレールヘッドまでの舗装路はこの方が楽だ。

各社から発売されている1枚追加型40T-42Tリングと同様、17Tあたりを取り除いて取り付ける前提となっている。今回はたまたま手元に XT 11-32Tの16Tがあったので、15Tと17Tとスペーサーを抜き、16Tを入れた。ギア構成は 11-13-16-19-21-24-28-32-36-40 で、単純に17Tだけ抜くよりは少しましになった程度。メンテナンススタンドに設置して変速したところ、やはり13-16でもたつく。サードパーティの製品を入れて非推奨の設定でやってるんだから仕方ない。
BテンションスクリューはSram式のキャップボルトが良いよ!
この辺を解決する策として、近頃 OneUp Components から RAD Cage というものが発売された(初回ロット売り切れ)。これはシマノ Deore/SLX/XT/XTRミドルケージ(GS)専用のアップグレードパーツで、11-13-16-19....42の構成における変速性能を向上させるだけでなく、スプロケットの寿命も延ばすという触れ込みである。おまけに、これを使うことによって、Bテンションスクリューは純正のものがそのまま使えるという。
気になる、が、これはあくまでつなぎだ。本体価格の2倍近い送料を払ってまで手に入れるようなものじゃないと思っている(とか言っておかないと注文してしまいそうだ)。
さらに、 このこの製品に関する nsmb.com の記事も。

さて、このような非推奨構成を使うに当たって、考慮すべき点はもちろんトータルキャパシティである。RDが適合するかどうかの計算は簡単で、(フロント最大最小ギアの差) + (リア最大最小の差) で、RDのトータルキャパシティに収まるかどうかが求まる。
たとえば Zee(FR) はトータルキャパシティ 25T で、リアが11-36の場合、フロントはシングルしか使えない。

40Tを追加したらチェーンを長くすればいいのでは?というとそうではない。
トップ11Tでローが40T、差が29T。Zeeのキャパは25T。乱暴に言って、この4T分のたるみをZeeは取ることができず、トップギア付近でチェーンが垂れ下がる。

シマノの仕様では、ショートケージ(SS)が25T、ミドルケージ(GS)が35T、ロングケージ(SGS)が43T。ミドル以上の設定がないZee/Saintでは、11-40のスプロケットは使用することができない(例外はあるらしいが寡聞にして知らず)。
40Tや42Tを投入する場合、フロントシングル構成が多いため、キャパ35TのGS製品でOK。フロントダブル(38-24とか)だと、リア42Tを入れても14+31 = 45 で、インナーxロー何枚かでたるみが出るものの、SGSなら何とかなる(42-32-24 x 11-36 ならSGSでぴったり収まる)。

もうひとつ、最大最小ギアというのも仕様にあり、トータルキャパシティに収まっていても、GS/SGSいずれも本来は11-40に対応していないことになっている。

ともかく、製品本来の設計から外れたことをするわけだから、キャパシティに収まっていれば良いということでもないので、ロングでも使えなければNG、逆にショートケージでも使えればOKだろう。やりたければ実際に入手して試してみることだ。

ところで、RDの「ージ」(cage)を「ージ」(gauge)と勘違いし続けているブログが散見される。ペット関連ブログでも「ゲージ」。意味が全然違うのでお間違えなきよう。

空気漏れの少ないタイヤ

いままでContinental を12本使ってみたが、USTでも気密性がクソだ。チューブレスレディなどはシーラント入れても延々と空気が漏れ続ける。それに比べるとSchwalbe は5本中5本が問題なし、シーラントなしでも行けるくらいだ。

で、先日試しに買ってみた Maxxis だが、こちらも問題なし、30PSI充填後、2週間放置で5PSI程度のエア漏れだ。
フロントに High Roller II 2.3 EXO TR
リアに Minion DHR II 2.3 EXO TR
コンチはタイヤがねじれている確率も高い(12本中4本)。グリップとか基本的なところは悪くないんだから、これからは気密性を頑張り、また、ねじれの出る確率を下げて欲しい。単に運が悪いだけかもしれんが。

Pike RCT3 にしてから初めての例のところ

ここのところ3週連続で長瀞に入り浸っていたので、今週からは別活動+例のところを中心に走って行く予定である。

本日は、1年くらいぶりの軍人コース。ナタジゴさんがご一緒くだされば楽しくて良いのだが、しばらくご多忙なご様子なので、今回もやはり一人で走る。
こういったところはゆっくり走れば良いので、軍人のように大勢でスピードを上げて走るのは遠慮したい。
ということで、カメラだけでなく重たい三脚をバックパックにぶち込み、そこら中で休みながら4時間近くかけて走ってみた。

やはり、Sigma 60mm F2.8 DN の解像力は圧倒的だ。これで2万円もしないというのはちょっと異常な気もする。本製品より高額なSEL50F18とは操作性を含めて比較にならない。三脚を使うとかきちんと準備すればそれに応えてくれる正しい製品である。30mmと19mmはこれに比べると少し見劣りするが、60mmが良すぎるのである。

こちらは19mm。これくらいならスマホでも撮れるのではないか?機材云々の前に撮影技術の問題だが。

このギトギト感も良い。作品としてはかなりひどいが、レンズの良さはよく出ている。

こちらも画像自体は悪くないが、構図やら何やら色々と間違っている感じが。

1枚目を別の位置から。手前の木がもっと低ければ良かった。


長瀞のHTな人から進められてカーボンハンドルバーを導入。ここを走るのが久しぶりすぎて正直なところよく分からないのだが、きっと何かが違うのだろう。しばらく使ってみてアルミに戻すとカーボンの良さが分かるかもしれない。

タイヤの空気圧は長瀞とほぼ同じ。路面状況が良いこともあり、相変わらずグリップは大変に良好、登り返しでも後輪が空転することがない。
ただ、脚力が大幅に不足しているため、いつも失敗している登り返しは、今回もだめだった。このまま引き下がるのは悔しいので、ラインを考えながら再挑戦し、5回目でようやく登り切った。

通勤が電車に戻ったせいかもしれないので、またやり直しだ。山に行かないときはフロントを34Tくらいにしてコンクリの坂を登ってみるとするか。

Rockshox Pike RCT3 の感想(山)


ここは山ではない
何週連続だか考えるのが面倒くさくなったが、先週に引き続き長瀞ツアーに参加。

コーナリングが下手くそなため、前半はトラベル量の増加も含めて色々と持て余し気味だったが、ぬるぬるのストロークと外径35mmの外観から来る重厚感とあいまって、ガレ場では転倒する気がしなかった。おそらく Fox Float 32mm と大きな違いはないはずなんだが、海外で評判が大変良いというだけで、実際の性能差以上に「すげー良くなった!」と思い込んでいる。口に出して言うとなおさらのことだ。

当日ぶち込んだタイヤは、Schwalbe の Magic Mary 2.35(Snakeskin Trailstar)Nobby Nic 2.4 (Snakeskin Trailstar) 。合計で400g 近い減量となった。
どちらのタイヤも推奨最低空気圧が1.6barとなっているが、それだと Nobby Nic はリム打ちしまくりなので、1本走った後に1.8くらいまで加圧した。いくらチューブレス(シーラント入りのTLR)といえども、走行中にゴツゴツ衝撃を感じるのは気分が悪いし、ホイールにも悪そうだ。

そして、どちらのタイヤも耐久性に難あり。

ノブの側面と根元から傷み始める

ノブの根元に亀裂が入る
同じところを1回走っただけでノブの側面と根元から崩壊が始まり、2回目で亀裂が深くなる。フロントは特にグリップがよく、低圧でもコシがある理想的なタイヤなのだが、耐久性に関してはコンチMKII UST の半分未満という印象だ。



ところで、2週前からステムを70mmにして乗り心地を試してみたが、やはり下りの安定感が今ひとつだ。そこでしばらく前に購入した60mmに換装し、次週はこれでどれくらい変わるのか確認する予定。これだけで一気に60gも増量か。いよいよハンドルバーをCFRPにするしかないのか...。

ハンドルバーと言えば、今使っている Spank Oozy もなかなかよい。ポリッシュでも傷がつきにくいのは陽極酸化処理なためか?Easton Haven はすぐに剥げる。


以前と同じ場所
とりあえず、RockShox Pike RCT3 DPA はなかなか良い、ということである。

そして、ホイールの話もあるのだが、それはまた次回以降に。

Race Face Ambush Knee & Elbow

膝当てを装着するのにいちいち靴を脱ぐのが面倒くさいので、いろいろ探しているうちにこここれが見つかった

痩せ過ぎ体型の私であるが、どちらもMサイズで問題なし。今使用しているiXSのニーパッドはMでは若干緩く、Lはでかすぎる。エルボーパッドは、以前POCのやつを使っていて、そちらもLではでかかった。RFのMは割ときつめ。普通の体型の人ならLでもいいのでは。

このニーパッドは、iXSのやつにくらべると、パッドの範囲が縦方向に広く、先の土曜で打撲した範囲の負傷は防げそうだ。ハードカップでないのが少々気がかりだが、わざわざ転倒するのもアホらしいし、そのときになってみないと分からん。

Rockshox Pike RCT3 の感想(舗装路)

日本では未だ詳しい情報が見つからない、Rockshox Pike RCT3 Dual Position Air 。取り付けてからまだ舗装路のみの試走であるが、とりあえず現段階での所感を。
ちなみに海外ではこのように、非常に評判が良い。


Float 1.125ストレートフォークでどんなに頑張っても解消しなかった軋み音が全く発生しなくなった。ステムのプリロードボルトは定石通り、当たりが出る程度で問題なし。山道ではまだ試していないが、フロントのみでフルブレーキ・フロントを起点にリアを振って方向転換など、いままで異音に悩まされていた操作をしても無音。コンクリートの階段をガタガタ下ったり、フロントを上げずに段差に突っ込むとか、色々やってみたがやはり何ともない。今までのアレはいったい何だったんだろう。やっぱり曲がっていたのだろうか?

そして、重い。今まで使っていた Fox Float 150 FIT RLC より200g以上重い。しかし、34 TALAS 160 よりは50gくらい軽い。スタンションチューブ経はPikeが1mm太く35mm。
次に、初期動作に引っかかりがある。Float は最初の1mmからぬるっと沈むが、こちらはグググと入る。そこから先はFloatと同等の滑らかさで動く。

トラベル調整は使わない。そもそも必要がない。しかし、クラウンとアウターが白の製品を探すとDPAしか販売されていないことが分かり、やむを得ず使いもしないトラベル調整付きのこちらを購入した。

Open/Pedal/Lock は要するにFoxのCTDである。Foxが始めてから、Magra(DLO3:Open/Firm/Lockout)、 BOS(Sof/Medium/Hard)も似たような3段階切り替えを採用した。どうせ開/閉くらいでしか使ってなかったので、こういうおおざっぱな方式は歓迎だ。

無理な力がかかる位置で倒すと破損する
Maxle Lite は使ったことがないが、Maxle Ultimate は工具なしでカムテンションを調整できるのは簡単で良い。

やや曲がって貼り付けられている
フォーク本体にサグ出し目安が貼り付けてあるのは昔からの伝統である。スタンションチューブのプリントと合わせ、こちらを見ればマニュアルなしに調整ができる。
Foxの場合はいろいろとマニュアルなしでは難しいが、それでも読めば分かるように書かれている。それさえも読まずに「どうするんですか」とか、代理店のブログで質問をするユーザーもいて、呆れるばかりだ。

Pikeには予備のダストシール一式が付属しているので、最も消耗が激しい部品については追加購入せずに済む。Foxの場合は完全な技術を持った代理店があるため、有償オーバーホールに出せばここら辺を一通りやってもらえる。販売店でも問題ない。

Rockshox の場合は代理店が変わってから日が浅いため、どの程度の仕上がりになるかまだ情報がない。販売店は多いが、それぞれがどの程度の技術を持っているか測ることができない。さらに、Pike RCT3 のような新製品の場合、これだけ情報が少ないと、販売実績も少ないと思われる。メンテナンスに関しては不安要素の多い製品である。
ただし、カラー写真付きの詳細マニュアルがPDFで配布されているため、基本的には所有者自身の責任でやれ、ということなんだろう。

ショックポンプは余計な付属物である。必要なら買えば良い。私にとってこれだけはまったく無価値だ。こんなくだらないものをつけるのだったら、旧Pikeデカールキットの方がましである。

TLR装着手順確立

いままで何度か Tubeless Ready の装着に挑戦し、そのたびに大汗をかき、手荒れがひどいことになっていた。今回でだいたい3回目くらい、ようやく手順が確立できた(と思う)。

MMにはTLRのアイコンはSnakeSkinにまとめてある
やり方は至って簡単。チューブドでリムに装着し、許容上限まで加圧したら10日ほど放置。リムにタイヤがなじんだら取り外し、ここで改めてチューブレスレディとして装着する。
この際、ビードが全周に渡って均等に上がり、ホイールを回転させたときにねじれがないことを確認しておく。最初からねじれているようなクソタイヤの場合は諦める。

チューブレスレディタイヤはとにかくビードが固い。こいつを素手で取り付けるのはなかなかつらい。なので、なじませる段階ではプラスチックのタイヤレバーを躊躇せずに使う。シリコングリスをビードに塗るのも良いだろう。

放置期間が長いので、ホイールが1セットしかないとその間乗れなくなるのが残念。使っていないホイールがあると良い。

本番で、どうしてもビードが上がらないこともある。そういうときは、ビードの周りに指で水を塗るとうまくいく。
使用したフロアポンプは前回も使った Topeak JoeBlow Mountain 。低圧・高容量でMTBには最適である。素早く、容赦なく、圧倒的な憎悪を持って断固ポンピングする。10PSIを超えるまでは決して途中で休んではいけない。親の敵を討ち果たすがごとく、執拗に。30回のポンピングで10PSIを超えることができなかったら潔くあきらめることも肝要である。

このときもまた、両面のビードが全周に渡って上がりきったら、ねじれがないことを確認する。

ここまで来たら後は最も簡単な作業、シーラント注入である。バルブコアを外し、Stan's NoTubes シーラントをバルブから流し込む。シーラントを入れてからビードを上げるという手順の方がより多く見られるが、シーラントがこぼれないように神経を使ったりして作業性が悪いため、私はバルブコアを外す方を勧める。コアが外れるバルブの方が、シーラントでバルブが詰まった場合に、200円足らずのコアだけ交換すれば済むのでさらに良い。


ビードが上がらねえだの手が痛えだの、コンプレッサーがないからできないだの、屁の突っ張りにもならない泣き言を抜かす暇があったら頭と体力を使ってもっと良い方法を考えて見るべし。何故にうまくいかないのか、原因を追及する手順を省けば、手順を永久に確立させないことができる。結局いつも運任せ。博打好きな人はそうすると良い。

もちろん、この手順でうまくいかなくても私の知ったことではない。


余談だが、今回はフロント用に購入したMMを誤ってリアに装着してやり直し、リアに装着したNNの回転方向を間違えて装着してやり直し。1台分のホイールセットで2回も無駄に作業をし、結局また手荒れがひどいことになった。実にマヌケである。

メレル プロテラスポーツ Gore-Tex

Proterra Sport Gore-Tex 、濡れた路面でのグリップは相変わらず良くないが、Answer Rove FR との相性は、カメレオン5と比較してかなりよい。防水性もまずまずで、これなら浅い小川を渡るのに足がぬれる心配はない。

それにしても、購入当初からベロの裏側が臭いのはなぜ?超足臭野郎がちょっと試し履きして返品したか?素材固有の悪臭かもしれないし、使っているうちにどうせ臭くなるので構わないが、ちょっと気になった。

Crossmax SX フリーハブメンテナンス

Crossmax SX 、初回から、なんかこう、変な共振音が気になりつつも、もう10回ほど使ってみた。しかし、やはり気になるので、メンテナンス方法を探し、バラしてみた。

必要な工具は、ホイールセットに付属する専用工具(325 423 01)と14mmと17mmのコンレンチ。0:10あたりで反フリー側の「308 722 01」を取り外しているが、こちらは外すことができなかった。外れなくても作業はできるのでそのまま続ける。

フリーハブボディーを取り外してみたところ、内部にはオイルがほとんど残っていなかった。
奥に見えるベアリングはNTNの6903Z
0:56 に取り外す「996 107 01」はダストシールで、これがないと内部に砂や泥が浸入し、あっという間にフリーがだめになる。結構汚れるので、ダストシールを取り外したら水で汚れを流し、綿棒などで丁寧に清掃する。
ダストシール以外も、なめても平気なくらいに徹底的に汚れを落とす。

「996 106 01」に含まれるスプリングが非常に小さくて扱いづらい。取り外し・取り付けで紛失する可能性が高いため、写真のように散らかった場所で作業を行うのは感心しない。
取り付ける際は、爪側・ボディー側両方の穴に正しくはまっていることを何度も確認する。手先が不器用な私は爪楊枝を利用した。

専用オイルの「996 136 01」は、ブリスターパックの中でオイルが漏洩したまま販売されている。シマノの純正ミネラルオイルは内蓋があり、このようなことはあり得ない。なんともヌケサクで配慮に欠けたパッケージングだ。

一通り作業を終えると、ラチェット音が少し静かになったが、これは数キロ走るだけで元に戻るだろう。こんな感じでメンテナンスは簡単なので、またしばらくしたら同じようにやる予定。

それにしても、こんな小さな爪2本で走行中の負荷・衝撃に耐えているのだから驚きだ。


で、変な共振音は、専用工具で当たりを出す部品の緩みが原因ではないかと推測している。この部品は、2:30 にあるとおり、当たりを出した後 1/8 回転ほど戻すことになっている。締めすぎると回転が渋くなり、緩めすぎるとガタが出ると思われる。「308 722 01」が緩みを押さえているわけではないので、定期的に状態を確認する必要がありそうだ。

そもそも、手元に届いた時点ですでに正しい位置になかったというのであれば、設計があまり良くないのでは?


なお、Mavic が公開している手順はこちら。



BL-M985

というわけで、BL-M985 、だ。

近所をひとっ走りして試した限りでは、988と比較すると確かに制動力は劣る。ただし、初期抵抗がなく、引き始めから終わりまで一定の力でレバーを操作できる点はやはりよい。M988で1度も使わなかったフリーストローク調整機構がくてすっきりしている。リーチ調整は大変やりづらい。それほど頻繁に変更するものではないが、もうちっと別の位置にレンチを差せればやりやすかっただろうに。

9000系が出た後は、980系はおそらく廃盤になるだろう。サーボウェーブなしでアルミレバーのブレーキは、この985が最後になるのでは。

河川敷の舗装路で八の字走行練習後に撮影。注意深く見ないと気づかないが、Tomac Automatic 120 で使用していた Fox F120 Fit RLC 2011 に換装してある。トラベルは130mmである。軋み音がひどいので、試しにテーパードコラムのこちらにしたところ、なぜか解消した。偶然なのかよく分からないが、Slackline Ti はストレートフォークで使用する設計になっていないのか?それとも、Float 150 Fit RLCはコラムが曲がっていたのか?

これについては、次回以降、「黒いスタンションチューブのアレにしたらどうなるか?」に乞うご期待。

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