フロントダブルを満喫


2年ぶりくらいに竹林の方を走って来た。ここは下りがかなり短く、降りた後に入り口まで戻ってくるのが長い。全般的にうまみの少ないルートなので、反対側と比べて走る人がかなり少ない。

3時に起床したが、だらだらしていたので現地の駅に着いたのは7時を過ぎていた。山に入ってからも、ちょっと走る、止まる、写真撮る、ちょっと走る、休む、ちょっと走る、地元の人としゃべる...てな具合で、舗装路も含めて30kmもないのに5時間以上かかってしまった。



虫がかなり飛び回るようになってきたが、まだまだ新緑が目に心地よい。


今回は、久しぶりに全行程を押し上げなしで走ってみた。フロントシングル+立ち漕ぎで脚が鍛えられたせいか、軽いギアでゆっくり登っていくことが苦にならない。ただし、乗り方の問題もあるが、26x36ではもう1段軽いギアが欲しいと感じるところが2つほどあった。クランクをこのままにして、シマノトリプル標準の24x36に近づけるにはリアに40Tを入れのが手っ取り早い。
リアだけ11sにしたらどうかとか考えてもいるが、フロント変速でインナーとアウターの間にチェーンが落ちるのではないかと心配している。

実験するなら、チェーンだけ11sにしてみれば良い。ロードと兼用になったので、今すぐ手に入るXTR/Dura-Aceグレードを買わなくても、105とかで良いし。いや、せめてUltegraくらいにするか。スプロケットリムーバーのチェーンもUltegra使ってるしなあ。いや、やはりRDとCSを11sにしないとだめか。
11s用には TL-CN28 が必要とか。チェーン切り持ってるのに、また専用工具かよ...。

とりあえずリア40Tと16Tを探してみるか。

でも、やっぱりリアだけ11sにしたい。そうすれば今のXTR様FC-M980-2を使い続けることができる。来月あたりに、SL-M8000/RD-M8000-SGS/CS-M8000(11-40)を買うか!

缶詰3個持って高めの山へ登り、ナタジゴさんとヨシ課長の慰労会

激務のため大変お疲れのナタジゴさん、激務のため大変病んでらっしゃるヨシ課長に、ちょっと高めの山を案内して頂いた。

少々霞がかかっていて遠くまで見渡すことはできなかったが、朝から快晴で、半袖短パンで十分な気温。長袖長ズボンを着て行ってしまったが、幸い夏とは違って湿度が低く、かいた汗はすぐに乾いた。
登りは文明の利器を利用して大変な距離をあっという間に移動。登ることが(も)目的の方にはあり得ないやり方であろう。
山頂付近からヨシ課長が下る。

森の中をナタジゴさんが下る。
とはいえ、下ってばかりではなく、最初の下りから少し行くとまた登り返しがある。いつもの所ほどではないが、斜度もそれなりにあり、頑張らないことにしていたので早めに諦めて降車する。登れそうな所は乗ったまま。フロントシングルでは立ち漕ぎを強いられていた所も、インナー26Tがあれば力まずに緩く登ることができる。舗装路でもアウター38Tあれば制御可能な速度まで脚が回りきることもない。

次のテストは10sフロントダブルのドライブトレインに、11-40T。フロントシングルの時に試した 11-13-16-19-21-24-28-32-36-40 、これがうまくいけば、11s への移行をかなり遅らせることができる。

もう当分の間は(あるいは永久に)フロントシングルにすることはないだろう。専用コースを下るだけならフロントシングルでリア7速くらいでも良いのではないか?


とにかくハイカーが少ない。山小屋の前に数名、担ぎのあるきつい登りでのすれ違いが1組(2人)、下りでのすれ違いは0人。30分以上休憩を取っていても誰も来ない。考えてみたら本日は平日。国民の祝日とその振替休日がが休みにならない代わりに、連休をまとめて取れる利点が効いた。

半分くらい進んで昼休憩。


ヨシ課長が缶詰を10個くらい持ってきてくださり、各々自分の取り分をバックパックに入れて走って来たのだが、旅館の朝飯がやたらと多かったため、にぎりめしとカップラーで腹がふくれてしまった。残念ながら、缶詰はそのまま頂いて明日以降の食事に使わせて頂くことになりそうだが、わざわざ持ってきてくださったヨシ課長には感謝!

ハンドルバーを変更した際ライズが10.4mm増えた。登り重視のつもりでスペーサーを15mm減らしたため、下りがなかなかやりづらくなってしまった。ステム下にスペースがたくさんあるのはあまり好きではないが、やむを得ない、5mm戻すことにしよう。

最寄り駅に戻る舗装路では、ナタジゴさんが強烈なコーナーリングを見せてくれた。長年かけて培ったオートバイの運転技術を応用したようで、すっぽ抜ける恐怖に勝てない私には、あんな風に速度を維持したまま下り坂を滑らかに曲がることができない。多分、コーナーに突入する前の適切な減速も重要な点なのだろうと思う。


もう5月、後1~2本くらい、近場を走ってみようかな。

黒いフォーク

久しぶりに sram のサイト見たら、フォークのデカールが変わってた。Pike DJ の、このロゴ色はどうかなあ~。

Revelation は製品を整理して3種類に、どの製品もだいたい黒っぽくなった。外観で目を惹くのはやはり Fox かな。塗装も剥げにくいし。


この 32 は地味だけど非常に良いと思う。同じデザインで黒もあるが、そっちは今ひとつかな。たしか、2016年からは Factory だけになって、廉価版は廃版になるとか(いう噂)。

カーボンハンドルバーに戻してみるテスト

1年くらい前に購入し、数回使っただけでやめてしまった Answer ProTaper 720 AM を再び取り付けてみた。
やめた理由は、ヘッドライトのマウンターがうまく固定できなかったこと。CFRPのバーは、アルミのような硬さがないため、マウンターを固定するためにレバーを締め込んでいくとバーが潰れてしまった。だからプラスチックは嫌なんだ、といって Spank Oozy LTD に変更した。

こういったものの存在を忘れていた。
フレームから各種パーツまで、CFRPを多用するロードバイクでは常識であるため、数年前に調べて知っていたのだが、どういうわけか記憶から完全に抜け落ちていた。

練り歯磨き粉のようなペースト。大小様々な粒が含まれている。こいつを塗って部品を取り付けると接触面がジャリジャリになって滑りづらくなる。その結果、ほどほどのところで固定ができ、ハンドルバーへの負担が減る。

ヘッドライトマウンターのほか、グリップとブレーキレバーのクランプ部にも塗っておいた。実走結果は後日。

自走の必要があると、やはりフロントシングルはファッションアイテム

またしばらくぶりに山へ。まだ4月であるが、汗をかきつつ新緑に見とれながら歩いたり走ったり。


フロントダブルは適切である。今まで何度もやり直したりしていた登り返しでも思いの外登り切れてしまったりして、やはり前1枚は色々と無理があることが分かった。

OneUp から 44T が出る(ただし sram XX1/X01専用)とか、45Tも出る(shimano専用)など、リアをでかくしてフロントは1枚で済ます方向にある。シマノは XTで11-40Tに加え、11-42Tというカセットも追加するみたいだけど、フロントはトリプルまでの設定がある。

OneUpのシマノ用45Tは、18Tとのセットで、ギアのつながりがなかなか良い(11-13-15-18-21-24-27-31-35-40-45)。

登り返しのためにフロントを30Tとかにすると、自走による移動には不都合で、私にとってフロントシングルは非合理的である。自走に合わせてフロント34Tにした場合、立ち漕ぎである程度は何とかなるにしても、ちょっと長めの急坂ではそれも無理だ。

インナー(26T)で登るときは、当然サドルにケツを乗せて漕ぐわけだが、その時にサドルの高さが下り向けの低い位置だとかなりきつい。そうなるといわゆる "dropper seatpost" があると便利。でも使いやすそうなものは高いし重い。今使っているのが Thomson Elite(SP-E109 BLACK)で223g。例えば Rockshox Rverb だと500g超。本日時点での最安値は Evans で3万円くらい。

3万払って200g以上重くして、それでも価値があるといわれるのだが、まだしばらく考えてみよう。


XTのM8000シリーズだが、XTRと同じく、フロントダブルで一番でかいのが 38-28T。インナーが重すぎるじゃねえか、と思ったが、11-40Tでも、0.700となり、10s 26Tx36Tの0.722 より軽い。11-42Tに至っては、24Tx36Tと同じ0.667だ。ただし、11-42はフロントシングル専用設計。
11-40Tは、10枚目までは10sより重いが、11-42Tは9枚目までは10sと同じで10枚目以降でさらに軽くなる。
以下、CS-M8000の構成(シマノの公式情報から)。
  • 11-40T
    11-13-15-17-19-21-24-27-31-35-40
  • 11-42T
    11-13-15-17-19-21-24-28-32-37-42
なお、シマノは従前通り、本社がある日本のMTB市場をハナクソ以下程度と考えているため、最新情報は北米向けのものを見ると良い。

気になるのは、XTグレードの Ice-Tech ローターがなくなってしまったことだ。SM-RT86 は廃版になるのか?おまけにSLXもない。サイト整理中なのか、あるいはこのままなのか?RDとかクランクセットとかの種別ページにはある。

おまけ

なぜか 10s XTR様カセットスプロケットが安い

XTR様の、無駄に高いカセットスプロケットが気に入っているので、安いところはないかと世界中を探していたところ、以前XTR様クランクセットを購入した Merlin Cycles で見つかった。
GBP 83.29 は購入時のレートで 15,000ちょっと、国内で知っている限りの最安値よりさらに2千円以上安い。さらに、SIL-TEC ではない型落ち品の 10s XTR様チェーンまで付いてきた。カセットだけで十分安いのに、あればあるだけ助かる消耗品のチェーンまで付いてくるのは予想外。どちらも箱なしだが、チェーンにはアンプルピン2本付き。

余談だが、例の XTR様クランク投げ売り GBP 166.66(箱なし) は未だにやっている。サイズは 175mm 1種類のみだが、こちらも国内最安値をだいぶ下回る。

久々の平日山

いろいろ事情があって、月末・年度末の金曜に休暇を取り、久しぶりに早朝から山を走ってみた。

今回同行してくださったのは、2010年頃から長瀞ツアーで一緒に走ってきたEさん。やたらと体力があり、MTBは久しぶりとは言え、普段からロードで鍛えているようなので、一日中引き回される覚悟だった。

しかしあいにくAさんは腹の具合が悪く、1本軽く走ったところで下山することになり、私もその後軽く1本追加しただけでおしまいとした。まあ、もう少し走りたい位のところでやめとくのが良いときもある。

こちらがEさんの(多分)1号機、Gary Fisher Piranha 2009、私の1号機 Gary Fisher Wahoo と同じ年式である。私の1号機はもうどこかのゴミ集積所のかなり下の方で永眠しているはずだが、Eさんは今でも乗れる状態で維持しているので頭が下がる。私の場合は何台あっても1台しか乗らなくなるので対照的だ。

私の Slackline Ti はこちら。だいぶ体がなじんできたせいか、とにかく乗りやすい。サグを少し多めに取っているため、リアも柔らかくなったように錯覚する。チェーンステーが横方向にしなるのは明確に分かるが、縦方向はそんなでもないはずなんだが。
感覚としては、Slackline 853 から Ti に乗り換える直前くらい。

ケツの方から。
レンズは今回も Sigma 30mm F2.8 DN。60mm ほどではないが、これも値段の割にかなり良い感じに写せる。24mmがでるかもという確度の低い噂があるらしいが、もし出たら買うと思う。

毎日11階まで階段で登ると効果あるのかな?

水曜にヨシ課長へ連絡し、いつものところを走ると伝えると、ナタジゴさんにも連絡してくださり、待ち合わせ場所に偶然いらしたばんしーのりさんと私の4人でいつものところ+を走ることに。

いつものエリアでありながら、ルートは初めて行くところ。詳しくはこちらを読んで頂くとして、期待を裏切らない楽しい道であった。途中休憩を入れながら40分弱と、比較的長く走れる代わりに、戻ってくるための登りも長い。

しかし、やはりペース配分が良いので、登りが長くても疲れが一気に来ることがない。

後半はいつものエリアのいつものルート。ここは短い登り返しの連続なので、結局前26Tを使うことはなかった。XC的な(?)乗車技術が欠けているため、低ギア比で路面を子細に確認しながら登ることができず、高めのギア比で立ち漕ぎをすることになる。5秒くらいで登り切れるところなら良いが、木の根や石ころで姿勢を崩される10秒以上の登りは、持久力がないと無理だ。

それでも、毎日11階まで階段で登っていたためか、久しぶりにしてはそれなりに走れたのが収穫でもある。


以下、本日のメンバーの所有車。可変シートポストを使っていないのは私だけであった。この中でどれに乗ってみたいかと言えば、やはり BTR Fabrications Ranger である。
本日初めて見るヨシ課長のBTR Ranger。またがっただけだが、Sサイズにしては窮屈な感じではなかった。予想以上に良い配色。この長~いホイールベースがかなり気になる。とにかく大変格好いい。
フロントシングルで、F32xR13-42の構成。自走が多い私にはトップのギア比が低過ぎる。いまのところ、フロントダブルにして正解だったと感じている。

ばんしーのりさんの、Inzist Slave(?)。「ばんしーのり」さんなので、Banshee の鉄HTを探せば分かるかと思ったが見つからず、画像検索してそれっぽく見えたのはこれしかなかった。つや消しで溶接痕が見える鉄フレームはストイックな風貌である。
今時(失礼!)9mmQR のフロント、であるのにもかかわらず、ブレーキセットは最新型XTR様で、レバーが多分9000でキャリパーが9020。レバー・キャリパーともに塗装の具合が985とかなり異なっている。好みの問題なのだが、やはり985の方が好きだ。

ナタジゴさんの Stanton Bikes Slackline 853。私がかつて乗っていたものとサイズ違いだが、フレームの塗装は非常に状態が良い。輪行でガチャガチャぶつけたり、下手に乗って何度も転倒していたからか、私のものは傷や塗装剥げが比較的目立つ状態になっていた。
ハブは Hope Pro 2 Evo で、以前私も使用していたものだが、ナタジゴさんのものはより大音量である。私のは通勤で毎日10km位1年半ほど走り込んだのでそれが音量の違いとなったのかも知れない。

今回は初めてカメラ+三脚を背負って他の方と一緒に走ってみた。輪行バッグなど余計なものを車に置かせてもらったため、バックパックの重量増はほとんどなかったのが幸い。
カメラはいつもの Sony NEX-6、レンズは Sigma 30mm F2.8 DN。撮影技術のためか、昔使っていた Canon PowerShot A610 と同じような写真になってしまった。製品としては NEX-6 の方がずっと新しいし、値段は倍以上なんだが...。

自分の自転車はもうこれ以上何か大幅に変更する予定がないので、今は誰かの自転車を見たり撮影したりする方が楽しくなってきた。

試しに買ったらうまかった

色々試している中で、取り立てて「これは」と思うものはなかったが、本日試しに購入した Cono Sur Organic Pinot Noir は非常に良い。値段が高ければそれなりに良いものはあるのだろうが、これは税込み1,101円。

もともとアルコール飲料の味などほとんど分かっていない上に、ワインをタンブラーで飲んでいるような人間である。それでも、味が薄くて香りがあまりない、位のことは感じることができた。そしてこいつは、香りが良く味がしっかりしている、そして飲み過ぎで頭が痛い。まあ、買ったのは自転車の絵が目に入ったからなのだが。

この会社の商品グレードは、下から Bicicleta, Organic, Reserva Especial.. と続いていくようなのだが、日本の代理店は Bicicleta(自転車)を「ヴァラエタル」(単一品種ワイン?)と呼んでいる。意味が分からない。仮に「単一品種」であれば Single Vineyard のことであって、Reserva Especial の上位グレードだ。
昔はそういうグレードがあったのかな?あったとして後継が Bicicleta だとしても、それを前の名前で呼ぶのはやはり意味が分からない。Deore を STX と呼び続けちゃうとか?分からないことだらけだ。

バラしたこのハブも実はなかなか気に入っているが

フロント(XTR様+53g)

リア(XTR様+53g)
Hope Hoops からバラしてリムだけ移植し、残ったこのハブであるが、リアハブの爆音が非常に気に入っていて、何とか使えないかと思案中である。
前後でシマノXTR様から106g増加となるため、リムの軽量化が相殺されてしまい、気分的によろしくない。ホイールの外側が軽くなるのは効果があるそうなので、50g軽いリムを使用すれば何か違いを感じることができるかも知れない。

ディスクローターマウントが International Standard なので、フリーザ様ローターが使えない点が残念である。何度でも繰り返すが、6穴は面倒くさい。センターロックは携帯工具での取り付け・取り外しができないが、頻繁にメンテナンスしていれば、出先でどうにかするということはほぼない。ぶつけて使用不可能になったら諦めて、乗らずに下山・帰宅だ。そもそも予備のディスクローターは持って行かないし。

さて、このハブの特徴は先日書いた通りで、前後左右同じ長さのストレートプルスポークがあれば良いという点。ERD 537mm で 266mm だから、ERD2mmに対してスポーク長の増減は1mmとなる。フロントだけへんてこなニップルを使っていたのは気になるが、まあ何とかなるのではないか。

使わないものは存在しないと同等か

フルサスMTBに乗りたくて、アメリカから輸入した Tomac Automatic 120(2011) であるが、Stanton Bikes Slackline 853 を購入してからほとんど乗ることがなくなり、今では分解して段ボールの中に納めてある。
トップチューブの曲げ具合を除けば、見た目もかなり気に入っているし、非常によく動く(動きすぎとも?)リアサスペンションは登りにも下りにも効果的だ。
購入当初はHTをそれほど乗り込んでいなかったので、FSのありがたみがよく分からなかったが、今乗ったら感じ方がだいぶ違うだろう。

奥に写っている Mavic Crossmax SX 、箱にしまい込んだ Fox 32 Float 120 FIT RLC 15QR、どれももうだいぶ長いこと使っていない。使っていないものは場所を取るだけ。乗らなければあってもなくても同じ、眺めて気持ち良いとしても何らかの手を打つ必要がある。売るとなると、サイズ(L)に買い手が付く可能性は低い。日本の代理店が販売するフレームの大半がSまたはMであることを見ても分かる。

部屋が広ければこのようなことは考えなくてもよいのだが、さて、どうしたものか...。やはり、ホイールなどと抱き合わせでいくか。

Cane Creek Headset Press Tool

こちらの方がヘッドセットについて説明されているのを見て、 今までいじくってきたフレームとヘッドセットについて別の面からも思うところをいくつか。

最初に購入したMTBがカタログで「セミインテグラル」と記載されていたのを見落として痛い目に遭ったので、メジャーなヘッドセット規格と取り付けに使用するツールを徹底的に調べ、Tomac Automatic 120 を注文する前に、Cane Creek の直販サイトから "Headset Press Tool"というものを購入した。

Cane Creek の公式解説ビデオ 1:22 あたりにこのツールの使い方が説明されている。勉強のためにこのビデオはかなり見た。パソコンなんかと同じで、使っている用語のほとんどは日本語でカタカナに転記しただけで使われているのため、リスニング能力に長けていなくてもなんとかなる。

110.EC34はカップにベアリングが圧入された状態で取り付けることになるので、"CUPS WITH PRESSED-IN BEARINGS"の方をベアリングに向けてプレスする。こうすることで、ベアリングのアウターレースだけに負荷がかかり、ベアリングの損傷を防ぐことができる。
カップにベアリングが圧入されている場合、この面をベアリングに向けてプレス
ベアリングが外れるタイプの場合は、この面をカップに向けてプレス

右の1.125用はビデオで使っているのとは形状が異なる。どういう設計変更があったのか分からないが、Amazon で手に入るのはビデオに出てくる、左の1.5と同じ外見のものである。
110.EC34みたいなのは別として、ちゃんとしたヘッドセットプレスを買えば、このようなものは不要なはずだけど、Cane Creek が使おうといっているし、アルミ同士の接触なら傷が付きにくそうなため使い続けている。

このビデオを見て分かる通り、プリロードボルトは強く締め込む必要はない。カップ&コーンハブの調整と同様に、ガタが出ず動きが渋くならない適当なところで終わり。固定はクランプボルトの役割だから、極端な話クランプボルトを適正トルクで締結したらプリロードボルトは外しても走行に問題はない。
そんなバカな、と思った人はもう一度よく考えた方が良い。考えても分からなかったら、ステムの取り付けは今後もう二度としないことを勧める。知らずに間違えていたってのはよくあるし仕方がないけど、理解できないのはかなりまずい。
もっとも、ゴミが入りやすいし見てくれが悪いので私は外さないが。転倒してステムがずれた際も、プリロードボルトを付けておけば緊急の再調整がやりやすいし。


さて、最初に買った Gary Fisher  Wahoo は ZS44 で、カタログでは「セミインテグラル」と書いてあり、VP Components が "Cane Creek"のロゴを付けたボールレースタイプだった。その頃はヘッドセットメーカーなど全く知らず、ヘッドセットと言えば Cane Creek だろう、デザインも良いし(XXIIが廃版になった時期以降はそうでもない)、ということで今でもCane Creek以外は使わないことにしている。

Tomac Automatic 120 2011 はこんな感じ。下はECにしておかないとサスペンションフォークのレバーと干渉しそう。
FSAのヘッドセットがついてきたのをわざわざCane Creek に交換、そのときのバカ騒ぎの一部はこちらを参照

AheadSetヘッドチューブは基本的に大が小を兼ねるので、1.5ストレートチューブでもヘッドセットを工夫することで1.125のフォークが使える。チューブとフォークの対応をまとめてみるとだいたいこんな感じか。1インチはほとんどないので考慮しない。OverDrive 2は面倒くさいので除外。

  • 1.5ストレート
    1.5ストレート、1.5テーパード、1.125ストレート
  • 1.5テーパード
    1.5テーパード、1.125ストレート
  • 44(mm)
    1.5テーパード、1.125ストレート
  • 1.125
    1.125ストレート
44は、1.5テーパードのフォーク対応とするために、ヘッドチューブをテーパードにする必要がないので、製造コストとの兼ね合いなのか、2000年代後半頃から多くなってきたようだ。強度面では1.5テーパードの方が高そうだけど。上側もECにすれば1.5ストレートが使えそうな気もするけど、そういう組み合わせは今のところ見たことがない。1.5ストレートフォーク自体がなくなりかけているのでわざわざそうする意味がないのかも。

しかし、44用のヘッドカップリムーバーが未だに見つからないのはどういうことだろうか?1.125のを使うと爪1本しか引っかからないので1回抜いたら結構傷が付く。1.25-1.5用を無理やり入れるのか?

ヘッドセットのバラ売りは、メジャーなメーカーだと、Hope なら Pick'nMixNukeproof  の Warhead 、Chris King であればバラ売りとはちょっと違うものの InSetシリーズ。Hope Pick'nMix は、Wiggle の商品ページの方が選びやすい
特に Nukeproof は、製造元も代理店も以前からわかりやすい表にまとめてくれていて良い。値段もCC110シリーズやCKのようにバカ高くないので、特にこだわりがなければ Nukeproof が無難な気がする。
Tomac のヘッドセットを入れ替えるときは選択肢がなく、ZS-3 Top とXXII Bottom を購入した。良く探せば多分ほかにもあったと思う。

おまけ。
使い道はないけどデザインが気に入っている先代の110.EC34と現行のZS44、それぞれに対応したHeadset Press Tool 、その後ろに 1.5 用を並べてみた。Stanton Bikes Slackline 853 の青フレームにはこの110.EC34がとてもよく似合っていた。


それにしても、今は検索すれば知識はいくらでも手に入るので非常に便利だ。実際に手を動かさないと経験を積むことはできないが、最初に手に入れた情報と逆の方向から見た意見も合わせてよく考えてみると、論理的におおむね正しい方向が見えてくる。なので、例えばキャリパーのオイル漏れがマウントのフェーシング有無と関係があるとかいう見解が、低劣で非常に有害なものであることはすぐに分かる。が、この手の話はまた後日。

また、先の方も言っているように、たいていのことはよく考えれば分かる。真剣に考えても分からなければもう無理なので、早々に諦めて信頼できる店に適正な金を払ってやってもらうのが良い。

Lewis LHTというTrickstuff Maximaそっくりさん

 Lewis LHTというTrickstuff Maximaそっくりさんがちょっと話題になってるみたい。 某代理店等は普通に紹介してたけど、「Trickstuff Maximaインスパイアード」「Trickstuff Maxima系」くらいは言っても良かった気がする。日本ではさほ...